開業届・青色申告承認申請書を完全在宅で提出!必要なものと準備しておいた方がいい事

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先日、開業届と青色申告承認申請書を、作成から提出まで完全に自宅にいながら提出できましたので、その経緯と感想を書いてみたいと思います。思ったより時間がかかったので、より短時間でできるようにするためにどんな準備も押しておくといいかも書いておきます。

この記事はこんな方にオススメです
  • 開業届を出したいがやり方がわからない
  • 個人事業主になることに興味がある
  • 副業を始めた・始めようと思っているので確定申告も青色申告にしたい
  • 開業届・青色申告承認申請書をできれば簡単にお金をかけず提出したい

結論として、開業届・青色申告承認申請書は、準備さえ整っていれば、多くの方は、無料で、1時間以内に作成・提出ができると思います。

なお、前提として、開業届を出すなら青色申告承認申請書セットで提出しましょう。なぜなら、青色申告承認申請書を出すときや出した後もなんら義務や費用は発生しませんし、「青色申告承認申請書は出したけどめんどくさいからやっぱり白色申告にしよう」、ってふうに勝手に白色申告しても全然構わないからです。逆に、青色申告承認申請書を提出しなければ青色申告はできません。ですので、青色申告承認申請書を提出することは、ノーリスクでお得な選択肢を増やすことにつながるのです。マイナスはないので開業届を提出するなら必ず青色申告承認申請書を一緒に提出しましょう。

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目次

大まかな流れ

完全在宅での開業届・青色申告承認申請書提出の大まかな流れとしては、

  • マイナンバーカードを取得しておく
  • ICカードリーダライタを買っておく
  • 開業届に書く内容について考えておく
  • 「開業freee」というサービスを利用して作成・提出を行う

という手順になります。

マイナンバーカードを取得しておく

完全在宅で開業届を出すためには、まずは、マイナンバーカードを取得しましょう。

マイナンバーカードの取得で一番自宅から出なくて済む方法は、自宅からスマホなどで写真をとって取得手続きを進め、1〜2週間後に通知が来たら最後に役所へ行ってカードを受け取る、という方法です。私は、コロナ禍の前にマイナンバーカードを取得したので、1〜2週間ほどの期間でマイナンバーカード発行まで完了できましたが、今だとマイナンバーカード発行までにかかる期間も変わっているかもしれません。どちらにしろ、マイナンバーカード発行にはそれなりの期間が必要です。余裕を持ってマイナンバーカードを取得しておきましょう。

ICカードリーダライタを買っておく

また、マイナンバーカードを読み取るためのICカードリーダライタを買っておきましょう。

たしかに、最近はスマートフォンでもマイナンバーカードを使えるよう、環境が整ってきています。ですので、どうしてもICカードリーダライタを買うのがもったいないという方はスマートフォンでマイナンバーカードを読み取るのにチャレンジしてもいいかもしれません。

でも、私は、PCの方がまだまだ作業効率的にいいと思ったので、ICカードリーダライタを買いました。2000円前後で買えますので、今後の業務効率を考えると割りに合うかなと思っています。

購入時に気をつけたことは、対応機種です。

私は、WindowsもMacも使っているので、両方に対応している機種を買いました。そして、e-Taxに対応していて確定申告に使える機種、と明記してあるものを買いました。こちらは購入前にきちんと確認してから買う方がいいと思います。

ちなみに、M1Macを買われた方の中には、「このICカードリーダライタ、M1Macには対応しているの?」と思われる方もおられるかもしれませんね。私が買ったICカードリーダライタは、M1Macが発売される前に購入したものですが、問題なくM1Macでも使えました。よかったです。新しく買われる方はその辺も明記してあるものの方が安心でしょうね。

開業届に書く内容について考えておく

ここが、私が今回かけた時間の大部分を占めていました。私は、この部分を、「開業freee」で必要項目を埋めながら考え考え書いていたので、時間がかかりました。

私が個人的に時間がかかったのは次の項目です。

  • 納税地
  • 納税地以外の住所地・事業所等
  • 電話番号
  • 屋号
  • 職業
  • 事業の概要
  • 開業日

納税地や、納税地以外の住所地・事業所等

こちらは、自分の自宅の住所だけ書くか、それとも、バーチャルオフィスを契約してそのバーチャルオフィスの住所も追加で書くか、に悩みました。これは、手がける業種によって必要度が異なるでしょう。

せどりなどでアマゾンのセラーアカウントとして登録する際に自宅の住所を公開したくない、というような方はバーチャルオフィスを契約して登録されている方が多いようです。そのような方は、自宅住所に加えてバーチャルオフィスの住所も書く、という方な書き方になるかと思います。

私の場合は、せどりのようにバーチャルオフィスが必須な業種ではなかったのと、バーチャルオフィスだと月々の費用がかかってくること、及び、田舎在住なので少しでも田舎の地方公共団体に住民税として税金を納めたいな、ということで、自宅のみを登録しました。

バーチャルオフィスがある場合は、納税地に自宅住所・納税地以外の住所地にバーチャルオフィスの住所を書く事が多いようです。ただ、その逆に、納税地にバーチャルオフィスの住所・納税地以外の住所地に自宅住所を書いても問題はないようです。

電話番号

こちらは、個人の携帯電話番号でもいいですが、事業用の電話番号を登録した方がいいと思い、050の番号を取りました。というのも、銀行口座開設などの際に固定電話が必要になった時に05から始まるIP電話の電話番号を使える場合があるからです。050番号が取れるサービスには例えば、NTTの050plusや、ブラステルという会社のMy050などがあります。

屋号

屋号は、登録してもしなくてもいいです。ですので、空欄のままでも構いません。ただ、屋号を開業届に書いておけば、個人事業主用の銀行口座を作るときに屋号名義の銀行口座を作れたり、取引先などに対しての信用力強化につながるので、屋号をつけた方がメリットはあるかもしれません。

私は、当初は屋号を付けるつもりはなかったのですが、やっぱりつけておいた方が後々メリットがあるからと、開業Freeeで入力している途中に考えました。おかげで結構時間がかかりました。考えている間、これまで入力したデータは消えてしまわないかな、など、不安でした。ですので、屋号をつけた方がいいかな、という方がおられたら、屋号をあらかじめ考えておかれた方がいいかもしれません。

職業

物品販売業や飲食店業などのように、簡潔に記載します。開業Freeeを利用すれば、ドロップダウンリストから選べるのでお手軽です。ちなみに、日本標準職業分類なども参考になりますが、開業Freeeを使うのであればわざわざ見る必要もないでしょう。

自分の事業がどれに当てはまるのか、いくつもの仕事をされている場合は悩むかもしれませんね。主な収入源は何か、あらかじめ考えておかれると時間短縮につながると思います。

また、業種によって事業税の税率が変わるので、頭の片隅に入れておきましょう。ただ、税率ありきで考えるのでなく、事業の実態をきちんと把握した上で事業実態に即した職業を書きましょう。ちなみに、ここに書いた職業以外で収入があっても、確定申告の際の職業欄にきちんと書けばいいそうなので、あまり深刻に考えすぎなくても大丈夫のようです。

事業の概要

「事業の概要」は、事業内容をより詳しく書く欄です。長く書いてもいいですが、開業Freeeを使う場合、ここで書いた内容が後で20文字の文字数制限のある場所へも自動入力されるので、20文字以内に抑えた方が後々また悩まずに済みます。

開業日

結論としては、提出日のできれば1ヶ月以内、遅くとも2ヶ月以内の日を開業日にしましょう、ということになります。

理由は青色申告が絡むからです。以下で詳しく見ていきましょう。

まず、開業届について。これは、所得税法第229条によれば、「事業の開始等の事実があった日から1月以内に提出してください。」となっています(国税庁HPより)。つまり、裏返せば、開業届提出の1ヶ月以内の日を開業日としなさいというわけです。ただ、実際上は1ヶ月以上前の日を開業日としていても受け付けてもらえるそうです。逆に、将来の日付は受け付けてもらえません。開業届は、開業したことを報告するものだからです。

ただ、青色申告承認申請書が絡んでくると、いつでもいいというわけにはいかなくなります。青色申告承認申請書の提出期限は、原則として、開業から2カ月以内に提出しないとその年度の確定申告を青色申告で行うことはできなくなります。翌年度からの青色申告となってしまうのです。

以上から、開業届・青色申告承認申請書を提出したその年度の確定申告を青色申告でやろうと思ったら、開業から遅くとも2ヶ月以内に提出する必要がある、という結論になるのです。

ですので、開業日はあらかじめ決めておき、そこからできれば1ヶ月以内、遅くとも2ヶ月以内に開業届を提出できるようにしましょう。

「開業freee」というサービスを利用して作成・提出を行う

以上のように準備を整えて、さあ、「開業freee」というサービスを利用して作成・提出を行いましょう。

この開業freeeというサービス、とても良くできていて、初心者にもとてもとっつきやすいです。開業freeeでの入力は、前述の準備事項について考えてあればサクサク入力できます。おそらく正味の入力時間では10分もかからないでしょう。

時間がかかるのは、開業届の必要項目を入力し終わった後の、「④電子申告に必要な準備をしましょう」という項目以降の手順です。私は突然見ず知らずの森の中に迷い込んだ気持ちになってしまいました。手探り状態でなんとか提出までたどり着けた気分でした。ですので、以下に概要を書いておきたいと思います。

「④電子申告に必要な準備をしましょう」という項目の枠の中にある「電子申告開始ナビへ」というボタンを押すと別のページへ飛びます。ここでは何をするかというと、

  1. freee電子申告アプリのダウンロード
  2. 利用者識別番号の取得
  3. 電子証明書を登録(マイナンバーカード使用)

の3つです。1はFreee側の準備、2,3は役所用の準備です。

で、1,2,3が終わると、「電子証明書の登録」という作業が完了となり、国税庁のHPでも「受付完了」と表示されます。

でも、ここで終わりではありません。あくまで準備が完了しただけです。私は、国税庁のHPに「電子証明書の登録 受付完了」と表示されているのを見て、「作業完了した〜、終わった〜。」という気分にここでなってしまいました。

さて、この後、元の開業freeeのページに戻ります。

「⑤書類を提出しましょう」の項目に進みます。「⑤書類を提出しましょう」の項目にある「提出(電子申告アプリを起動)」をクリックします。

そうすると、さっきダウンロードした、「freee電子申告アプリ」が起動します。あとはその指示通りに沿ってやっていくだけです。

全て終えると、「受付結果の確認」で表示される項目に「所得税の青色申告承認申請 受付完了」「個人事業の開業・廃業等届出 受付完了」が追加されているはずです。お疲れ様でした。これで、開業届と青色申告承認申請書の提出が完了です。

freee以外にも、マネーフォワードでも、開業届・青色申告承認申請書を作成することができます。確定申告をする際には、freeeよりもマネーフォワードの方がお勧めなので、開業届もマネーフォワードでやる方法でもいいと思います。

まとめ

いかがでしたか?このように、色々と考えることは多いですが、開業freeeというサービスを使えば、完全に在宅で開業届と青色申告承認申請書を提出することができます。本当に恵まれた時代になったものです。

ただ、開業届を提出すると、雇用保険の失業給付や公共職業訓練を受けられなくなってしまうなどのデメリットもあります。ご自分がどうしたいのか、今後の方向性を含めて考えてよく考えてから決めてくださいね。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。平凡な一私人の個人的な体験ですが、なんらかの参考になれば幸いです。

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