ナルコス シーズン1と2を見終わった感想 ネタバレあり

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ナルコスのシーズン1と2を見終わりました。

パブロ・エスコバルが登場するのはこれで完結しました。

いやー、最初はつまらない、とか、残酷だ、とか思ってとっつきにくかったんですが、シーズン2に入る頃にはどっぷりハマってしまいましたね。どんな展開になるか、いつ誰が殺されるか、ハラハラしながら見ていくのです。パブロがこれでもかこれでもかというくらい、捜査機関の裏をかいていくのですが、徐々にパブロも仲間を殺されて追い詰められていく、というのが大筋のストーリーなのですが、最後の方まで、パブロは何かやらかすんじゃないか、という雰囲気を残したままの大悪党ぶりが心に残りました。

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家族想いでありながら他人の命には無関心

パブロの家族想いの様子が至る所に出てきます。母親を想い、妻、子供を想い、最後まで守り抜こうとします。

最後の最後になっても家族と連絡をとりたい。その電話が傍受されて自分が捕まる手掛かりになりました。でも、それをわかっていた上で、最後だという事を悟って、最後まで家族と連絡を取ろうとしたんじゃないかと思います。

でも、他人は平気で殺します。最後の爆破は、子供が沢山いる事が予想される場所での爆破事件でした。これで国民の感情は一気に反パブロになります。

妻タタの成長?ぶり

私が物語を見ていく中で度々気になったのが、パブロの妻タタの成長ぶりです。

始めの方では純朴な少女のような雰囲気で、まさかこのパブロの妻とは思えなかったのですが、物語が進んで行くにつれてだんだんと肝が座っていく感じになっていきます。

それと同時に化粧もケバケバしい感じになっていきます。

終盤では、だんだんと追い詰められていく一家を何とか守ろうと、楽観的すぎる義母をたしなめたり、子供達やパブロの心の支えとしてしっかりしようとしている姿が印象的でした。

父親の価値基準がパブロの最後へとパブロ自身を導く

パブロは、仲間をほとんど殺された後、父親の農場へ逃げ込みます。長年会っていなかった父親のもとを尋ねるのです。これは何のためか?もちろん、逃亡出来る先としての最後の場所、という面もあったでしょう。

ただ、それ以上に、パブロ自身がこれまでの人生でやり残した事、父親との関係の精算というか、修復というか、そんな事をしたかったのではないでしょうか。

パブロの父親はこの物語ではこれまで全く出てきませんでした。それが、ここ最後の場面で突然出てきます。自分のこれまでの人生を父親に認めて欲しかったのでしょうか。パブロは父親に、自分の功績を認めて欲しいような事を言います。「お前はよくやってきた。」そんな言葉を期待していたのでしょう。

でも、父はこう言います。「お前を恥じている」と。父は、パブロが自分や家族を守るためとはいえ、多くのテロ行為によって沢山の一般人を殺してきた事を指して、お前を恥じている、と言ったのです。パブロにとってとても期待外れで、すごくがっかりした事が伝わってきました。パブロはそんな父親の意思を確認し、牧場を去ります。なけなしのお金を父親に残して。この場面から、パブロは父親にそのような事を言われてがっかりしたとはいえ、父親に対しては感情的にケリがついたと思いました。そして、父親を気遣っている事も。この事は、父親の元を去った後、妻タタに、「やるべき事を終えた」と語っている事からも感じ取れます。

パブロの一家の中で、まともな価値観を保っていたのが唯一、父親だけだった、というのが何とも興味深いです。妻も母も、パブロの殺人やテロ行為を黙認し、その恩恵に預かってきました。特に対照的なのが、パブロが殺された後のパブロの母親のコメントです。これは実際の録画に切り替わります。「いい息子だった。」と。ふざけるなよと思います。あれだけ罪のない人々を無差別に殺しておいて、いい息子だった、はないだろう、と。どこまで自己中心的なのかと。そこら辺でパブロの母親の異常さが垣間見られます。

終盤で垣間見られたパブロの母親の異常さ

パブロの母親の異常さが垣間見られたのは、その最後のコメント部分もですが、もう少し前にもありました。

パブロの子供時代の事を母親が妻タタに語る場面です。子供時代、パブロが、靴がない事で友達に馬鹿にされた、と母親に泣きついた時のことです。母親はあろうことか、靴を盗んできてパブロに履かせます。そして、母親は、そうやって上手くその場面を解決した、として誇らしげにタタに語っているのです。

それは違うだろ、と。人の物を盗んで解決なんて、まともな価値観でないぞと。ひどい教育です。こんな母親だったから、パブロがこんな風になっちゃったんだろうと思いました。

ただ、これが、それ程強調されている訳ではないです。単に私が感じた違和感、というだけです。ですので、そういう、盗みとか、当たり前の社会で、そんなの、ボーッと盗まれる方が悪いんだ、という価値観の社会だったのかもしれません。そういう価値観の違いも、全部ひっくるめて人間の本性の業の深さというか、そういうのも感じられる物語かもしれませんね。

まとめ

価値観の違う社会を垣間見た気分になれました。しかも、自分には何ら危害も及ばずノーリスクで、です。何たって実話ベースですからね。政治も経済も裏社会も全て含めて人間の本性ってここまで色々ありうるんだ、ってのを感じられるだけでも見てよかったです。

気になった方はネットフリックスで見てみて下さいね。

読んで頂きありがとうございました。

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