「パラサイト 半地下の家族」の感想

映画・ドラマ

皆さん、「パラサイト 半地下の家族」という映画はご覧になられましたか?金曜ロードショーでテレビでも放映されたので、見たという方も多いのではないかと思います。私はNetflixで見ました。せっかくですので、感想を書いてみたいと思います。ネタバレを含みますので、ご了承ください。

1番の感想 真っ当に生きるのが大事

映画を見終わって最後に思ったのは、真っ当な方法で生きるのが大事。誰かに依存したりするのはのちのちやばいことになりそう。そう思いました。

というのも、主人公家族は、嘘で塗り固めて上手いことやって金持ち家族に取り入り、寄生するような生活を手に入れるのですが、彼らにとって最高潮の場面で現実に引き戻されるような展開になっていきます。ここら辺の、幸せ(かりそめのであっても)の頂点にいるような場面から、急激に恐怖や何が起こるんだろうという不安を掻き立てながらの急展開は時間の限られた映画ならではだと思います。ただ、現実世界でも、時間軸はもっとゆっくりだったとしても、幸せ、と思える時点から実は転がり落ちている、という場面はあるように感じます。そういう、真っ当でないことをして上手いことをやった場合は、いつバレるか、という、将来に対する不安を抱えながら生きていくのではないかと感じました。

あの家族には不安はなかったんでしょうか?

主人公の父親は、息子が、これからの計画は?といった際、「計画はない」と自信満々で答えます。どうも息子の狂気にうっすら気付いていながら止めずに息子の思う通りやらせようとした。息子は責任感から、家族の不安を消すために自ら解決に動こうとします。本当に息子のことを思っていたら止めたでしょう。それを止めなかったのは、生活が困窮していたが故の、心の荒んだ様を表現しようとしてなのか。貧しくても真っ当に生きることが人間にとっていかに難しいかをリアリティを持って描いているように思えました。

私が、「真っ当に生きるのが大事」と、こんなことを書いていられるのも、PCを落ち着いて操作できる環境があるからこそ。衣食住の不安が当面はないからこそ。「衣食足りて礼節を知る」という言葉が昔から言われていることから窺えるように、礼節ある生き方が出来るためには、日々の衣食住の不安が解消されて将来への希望も持てる、そんな環境が、人間には必要なんだと強く思わせられました。

あんなに貧富の差ってあるの?

どうも韓国には貧富の差があるようです。しかも超学歴社会。

私、韓国から一時日本に来ていた方の子供さんの家庭教師をしていたことがあるのですが、もう、ちょっとこちらが説明しただけで理解してくれる、とても飲み込みの早い、優秀なお子さんでした。慣れない日本語の授業にもしっかりついていかれて日本の小学校でも優秀だっただろうと思うのですが、田舎だったこともあり、このまま日本の田舎の環境で学校に通っているだけで韓国に戻ったら、韓国の受験社会についていけない、と、家庭教師を頼まれたのでした。その方のご家庭はそれほどお受験お受験とやるような家庭にはみえず、むしろ日本だったら子供をのんびりと育てるであろうメンタリティのご家庭のように見受けられましたが、それでも韓国の受験事情は凄まじいから受験勉強を頑張らせるしかない、というような感じでした。この映画を見て、これだけの格差社会で生き抜こうと思ったら受験勉強を頑張ろうとする気持ちもわかるなーと、今更ながら思い返しました。

日本も経済格差が広がってきていると聞きます。田舎に住んでいるので経済格差は感じにくい方だと思いますが、それでも、大人になって仕事をしたり街を歩いたり人と付き合ったりして、初めて、ああ、小中高時代と確かに経済格差はあったんだと、あの頃気づかなかった、経済格差や環境の格差に気づいたりして、なんだか切なくなったりすることもあります。

ストーリー展開が上手い

前半の、ユーモラスでちょっとスリリングで、でも何もかもうまくいく、この家族、賢いじゃん、生活力あるじゃん、って思う展開。そこから、ちょっとかわいそすぎない?そこまでやっていいんかな?っていう、調子に乗った感じ。そして、万事うまくいき、一息つく。キャンプ、大雨、ってところから、なんかやばいこと起こりそう、って予感から、一転、思いがけない来訪者。そして、思いがけない真実。それを盾にマウントを取ろうとしたはずが一気にテーブルが回って今度は追い詰められる、という展開がうまい。

で、後半はもう怖くて惨めで。どうすんの?これから?って展開になり、分岐点がちょっとありましたね。

秘密を握っている地下の住人に食事を持っていこうとした、女性陣。よかった、人間の心を持っていた、と、見ている私もちょっとほっとしかけたその時、運命の悪戯でそれが実現しないことに。

それにとって変わったのは男性陣が選んだ、狂気の選択肢。見ている人の頭にその選択肢がよぎるような物である、石の置物がチラチラと画面に出てきます。で、抜本的解決になるはずだったのが、返り討ちに。そこからの展開も怖い怖い。

で、エンディング近くになって、その石を今度は川に戻すことで、主人公が石に頼らず主体的に新しい道を歩む気持ちになったことを表現する、という象徴的な描き方。

モールス信号も、いろんな使い方がされています。地下からの「助けて」というメッセージを地上に伝える手段だったり、父から息子への安否を知らせる手段になったり。

後半怖かったけど、最後はちょっと前向きなほっこりくる終わり方になっていてソフトランディングする感じ。エンターテイメントとしても抜群でしたね。

まとめ

ユーモアで始まって恐怖モノに転換し、ドキドキハラハラしたけど、最後はちょっとヒューマンな感じで締めるという、なんともうまい展開のストーリー。そして、そんなストーリーを、格差社会という社会性あるテーマを土台に展開する。

単なるエンターテイメントでは終わらせない、という、なんとも心にくい映画でした。

皆さんはどんな感想を持たれましたか?

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました