個人年金保険を解約!半年たって想うこと

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約半年前に個人年金保険を解約しました。そしてそれから約半年。当時感じたことと今思うことを書いてみます。個人年金保険を解約するか迷っている方に一経験談として参考になればと思います。

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目次

私の個人年金の状態

私の個人年金の状態は次のようなものでした。

  1. 毎月1万円の掛け金
  2. 2013年1月から掛け始めて7年経過し8年目が始まって少したったところ
  3. 今解約すれば返戻金と掛け金の差額で10万円ほど損をする
  4. 返戻金のマイナスが出ないようにするにはあと7年くらいかけ続けなければならない

IRRで計算をしたら1.35%だった

突然ですが、エクセルの「IRR」という関数、ご存じですか?

私は今回初めて知りました。年金などの掛け金とリターンとの本当の関係を暴くために大変有益な関数です。収益がどれくらいになるのかを複利計算できる関数で、投資に対しての利回りを求めることができます。詳しくは「エクセル IRR」などで検索してみてください。「もうだまされない!個人年金保険の節税効果を考慮した『正しい保険の見極め方』」という動画もわかりやすいです。

私は最初聞いて衝撃を受けました。今まで個人年金は保険の中でも契約するに値すると思っていただけにショックでした。何回か見直してようやく理解できました。

この動画で知ったIRR関数を用いて、保険料控除も加味して計算してみました。すると、最後まで掛け金を納めて一番受け取るお金が多くなるよう10年分割払いで受け取ったとしても最終的な利回りは1.35%でした。預貯金と比べたらいいですが、まともなインデックス投資だと過去のデータでは15年以上の長期的スパンでみて3~4%は利回りが出るので物足りなく感じました。

私の掛けていた個人年金保険は、額面上は、掛け金として12万円ずつ30年間、360万円払い込み、31年目から10年間毎年44万6400円受取で総額446万4000円受け取れて、30年間の保険料控除総額20万4000円も加味すると累計で106万8000円プラスになります。106万8000円も得するじゃん、と思ってしまいがちなのですが、かけた年数と元本に対してこれじゃあ、少なすぎるよ、ってことなのですね。投資効率が悪すぎ、ってことです。

預貯金よりまし?

さて、この結果を受けて、皆さんはどう感じるでしょうか?

預貯金よりはましだからいいと思われますか?

定期預金の金利を改めて調べてみました。2020年9月時点で、ゆうちょ銀行や三菱UFJ銀行など主要な銀行の定期預金の利率は0.002%でした。こんなに低くなっているのですね。それと比べると個人年金のトータルの内部利益率が1%以上もあるのは大変多いとも思えます。悪い選択肢ではないですよね。

でも、ここ数年、一般人でもネットでいい商品に投資できる環境が整ってきました。半年ほど前から積み立てNISAで投資しているので、それと比べるとベターな選択肢ではないなと思ったんです。

そこで、解約する方に心が動きました。ただ、解約すると掛け金より少なく受け取ることになります。そこで、この損を少なくできないか、ネットで調べてみました。すると、「払済保険」という形をとる、という方法というものがあることを発見しました。これはお得なんでしょうか?そもそもどういうものなんでしょうか?

払済保険はお得か?

結論から言います。払済保険はやめましょう。そんな話に乗らず、断固とした決意と言い方でさっさと解約しましょう。

理由は以下で説明します。

払済保険の本質は、解約返戻金を使ってまた新たな保険に入り直す、というだけの、引き留めのための手段に過ぎないからです。

ネーミングが天才的ですよね。

もちろん、返戻金になってる時点で損した分は取り戻せません。しかも、新たな保険に入り直している時点でまた新たな損失が確定です。

もう、返戻金で損する部分は、勉強料としてあきらめるしかないです。サンクコストです。トカゲがしっぽを切り落として危機から脱出する感じです。この損を取り戻そうとしたらまた新たな損をすることになる、そんなイメージです。

払済保険についての動画はこちらです。

解約手続きをする

というわけで、断固とした決意で解約の電話をかけました。営業の方が引き留めに来ても無駄なので来ないでください、と電話口でいいました。そのおかげか、引き留めに来られることもなく、無事解約のための書類が送られてきました。解約のための書類に記入し、返送。

数日後、無事、指定した口座に返戻金が振り込まれてきました。

一時金で80万円強。少なくなっているとはいえ、まとめて返ってきた金額を見ると結構大きいなと思いました。これをまともな投資の原資にしようと思いました。

解約した後

毎月の1万円、解約前はそれほど大きなものとは思っていませんでしたが、いざ解約してみると、心理的かなり楽になった気がします。

特に、これから独立することを考えているので、収入が不安定になるときにどれだけ耐えられるかを考えるのですが、月々の継続的な1万円の支出がなくなったのはとても大きいです。

解約返戻金のおかげで現金が増えたことも独立後の時間的猶予が増えたなー、と思えて好材料です。ロールプレイングゲームに例えれば、HP(ヒットポイント)が増えて経済的に死ににくくなったというイメージですかね。

解約返戻金はどうなったか?というと、コロナ後の2番底に備えて余剰資金を枯渇させないように、とやっていたら、株価急回復のため投資できず、口座に眠ったままです。独立も控えているので現金比率高めにしてとりあえずは様子見をしている現状です。

おまけの効果

おまけの効果と言ってはなんですが、いくつかの、今まで気づかなかったことに気づくことができました。

  • 保険会社のマーケティングは天才的
  • 人間の心理を巧みについている
  • 動けば変わる、で自信がつく

保険会社のマーケティングは天才的

保険会社のマーケティングは天才的だなとはじめて実感しました。

うまーくマーケティングされてその掌の中で踊っていることに私はなかなか気付きませんでした。

気づかれないように囲み、うま〜くコントロールする。

そして、出ようとした時もうま〜く引き留める。

そんな術を、仕組みとして保険会社は持っています。

人間の心理を巧みについている

保険会社のそのマーケティングの肝となるのが、人間の心理を心理を巧みにつくことです。

人間の心理をうま〜いことついています。なるべくなら損したくない、利益を得ることよりも損失を避けることを重く見る、という心理です。私自身、目先の利益より遠くの利益をとる方だとは思っているのですが、それでも、目先の損が見えているのに解約の決断をするのはめちゃめちゃ嫌でした。

数字を用いて心理を操る。なまじ、数字を見れる、と思っている人だってどうしても陥ってしまう、”損したくない”という心理。

そんな心理を巧みについています。

動けば変わる、で自信がつく

保険会社は、言わずと知れた大企業です。

人材も豊富です。

本部の方では日本の学歴社会を勝ち抜いた精鋭たちが、その一流の頭脳を駆使して保険商品を作っています。私の知ってる方で言えば、新卒で保険会社に入られた理系の東大卒の先輩がおられました。そういう一流の頭脳を持った方々を集めて練り上げられた保険商品がずらりと並んでいます。

そのように作り上げられた保険商品を、親しみやすい地域の保険代理店や保険の営業員、例えば、いわゆる”保険のおばちゃん”等のマンパワーによって多くを販売している。

そのような巨大企業により仕掛けられている巧みな心理の網。どうやって抜けるんだ?と思えるほどの練り上げられた仕組みです。

それを、この、超凡人の自分でも、知識を得て、目先の損失という心理的・経済的痛みに耐えればくぐり抜けて脱出することができたのです。

こういう、非常に手強い保険商品の解約を、自分で情報収集して自分で現状を分析して行動する、ということで達成できたこと。この一歩は小さい一歩かもしれませんが、ささやかな自信として積み上がっているように思います。

これはこの記事を見てくださっている皆さんもできることです。並外れた知能もいりません。必要なのは、数字のまやかしの前で思考を放棄するのではなく、面倒でも、手順を踏んで実感し、目先の損失への痛みを乗り越えて行動すること。そういう地道な行動なのです。

まとめ

今回は、今回個人年金保険を解約するに当たって考えたこと、実行したことを書いてみました。

まとめると以下の3点になります。

  1. IRR関数を使って本当の利回りを知る←ここがスタート地点!重要!人により時期により会社により違います。
  2. それを元に自分はどうするかを考える。デメリットも受け入れられるか。
  3. 解約すると決めたら断固として解約する。

私は、解約して本当によかったと思っています。手持ち現金が増えたことで今の選択肢が増えました。60才以降のお金ももちろん大事ですが、今若いうちに事業や投資に使えば、もっと大きく増やせる可能性があるし、少なくとも経験できる幅は広げられますしね。

自分で計算して自分で決断しよう・・・自分のことを本気で思っているのは自分だけ

個人年金保険は人によっては老後の資金対策として有益と考えている方もおられました。私も、保険は入らない方がいいけど個人年金保険ははいってもいい、と何かの本で読んでいたので入ったのです。年末調整で6800円戻ってきます。なんだか得した気分ですよね。ですので、このままでもいいかな、と、1年前までは思っていました。

でも、次に挙げる動画を見て、自分で計算して、解約返戻金が掛け金より減って戻ってくるデメリットも受け入れられる、となって解約しました。個人年金保険をどうしようか迷っている方だけでなく、個人年金保険の解約なんて考えてもいなかった方にとってもおすすめです。

今回の記事の参考にした動画はこちらです。

こびと株さんのこちらの記事も詳しく書かれています。実際に自分でエクセルの表を作るのに有益です。

払済保険について詳しく知りたい方にはこちらの動画がおすすめです。払済保険とは何か?をずばり解説してくれています。解約するか悩んでいたときに背中を押してくれました。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。この記事が何らかの形で皆様のお役に立てれば幸いです。

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