この記事では、裁断された書籍をデータにする手順を説明します。
- 裁断された紙をデータにする段階の方
- 「Scan snap」の便利な設定を知りたい方
必要準備物
必要な準備物は次の2つです。
- スキャナー
- 裁断された紙
スキャナーの選択
まずはスキャナーについてです。
いくつかスキャナーは出ていますが、私の一番のおすすめは富士通の「ScanSnap iX1600」など、ScanSnapの iX1000番台のシリーズです。
その理由を以下に書きます。
まず、前提として、スキャンの方法としてざっくり2種類あります。
- 離れた位置からスキャンするタイプ(特殊)
- 読み取り面との間に距離がないタイプ(通常のタイプ)
離れた位置からスキャンするタイプは便利ではありますが、大量の書類をスキャンする場合は、スピードや綺麗さの面において圧倒的に距離がないタイプのほうがおすすめです。
そのうえで、距離がないタイプの中でもスキャンする対象によって分類すると
- ドキュメント用
- フォト用
のように得意とするものが分かれます。
ドキュメント用は文書のスキャンが得意でスキャンのスピードも早いです。
フォト用は写真やグラフィック関係のデータ化に向いています。
また、持ち運びやすいかどうかで
- モバイルスキャナー
- 据え置き型スキャナー
に大きく分かれます。
スキャン品質が良いのは据え置き型スキャナーです。
以上を前提に、勉強用に書籍をデータ化する場合、
- 読み取り面との間に距離がなく
- ドキュメント用で
- 据え置き型スキャナー
のものの中でまず選びます。
その中で、当時、レビューなども参考にして当時一番評判が良かったScanSnap iX1500を選びました。
この記事を見てくださっている時期によってはScanSnapのiX1000番台で新しい機種が出ているかもしれないので調べて選んだほうが良いと思います。この記事を書き直している現在は「ScanSnap iX1600」という機種が最新です。しかも、色も、ホワイトだけでなくブラックも出ています。
以下では、私が購入した機種であるScanSnap iX1500に沿って解説しています。
ScanSnap iX1500を設定する
ScanSnap iX1500の機種は家電量販店やネットショップなどで購入できます。
開封すると、説明書がはいっています。基本的にその説明書に従って設定すればいいです。説明書は、デザインもシンプルで、内容も簡潔にまとまっていて、いろいろな工夫が感じられました。
パソコン側では、ScanSnap iX1500用のソフトをインストールします。ScanSnap iX1500本体にはタッチパネルがあり、様々な設定は本体のタッチパネルでもその都度設定できます。
ただ、スキャンするたびに設定し直すのはとても面倒くさいし設定し忘れる恐れがあります。
そこでタッチパネルの画面を自分好みにカスタマイズしておくとワンタッチで自分好みの設定を選ぶことができるようになります。タッチパネルの画面はパソコンにインストールされたScanSnap iX1500のソフト(ScanSnap Home)を使って設定するほうが便利です。
設定画面に行くにはScanSnap Homeの左上にある、青い背景に白抜き文字で「Scan」と書かれたボタンを押します。すると別画面で、本体のタッチパネルのホーム画面と同じようなデザインの画面になります。
ScanSnap Homeの便利な設定
便利な設定は、薄い本など差し込んだ1回分のスキャンが終わったら自動的にそのデータのスキャンを完了してデータに変換するモード(通常モード)と、分厚い本をスキャンする場合など複数回に分けて紙を差し込む場合のモード(継続モード)とを別々のアイコンに分けて設定する、ということです。こうすることによって、1回差し込めば終わる書類の場合は差し込んだ紙を全部スキャンし終わったら自動的にスキャンデータをPCに転送してくれるので、次のスキャンまでのタイムロスが少なくなります。もし何も設定しないと、1回差し込んだ分で終わるスキャンだったとしてもこちらが「終了」をクリックしない限り作業は中断したままになってしまうのです。ただでさえ時間がかかりがちなスキャン作業で、こんな形で時間をロスするのは痛いですよね。
また、設定項目は他にもカラー、両面/片面、精度があります。
まず、カラーについては自動(AUTO)がおすすめです。他にもカラー、グレー、白黒とあるのですが、個別に設定すると、次のスキャン時に前の設定のままスキャンしてしまってやり直し担ってしまう恐れがあります。私も何度かそのような失敗をしました。また、自動にしてもその精度はかなり優秀で、1ページごとにカラーモードを変えてくれます。ですので、カラーモードは自動がおすすめです。ただ、カラー、グレー、白黒とでは文字の濃さが微妙に違ってきたりします。そして、白黒の本でも、例えば注釈部分などでよく使われるような網掛けの背景などがはいっていたりするとグレーモードでスキャンされます。となるとそのページだけ他の白黒のページと比べて文字の濃さが薄くなったり、など、ちょっと気になる部分も出てきたりします。でも、私は、それも踏まえたとしても自動のほうが、間違った設定でスキャンしてしまってやり直すための手間よりはいい、と考えて自動でやっています。逆に、そのような面もこだわりたい方はその都度設定を手動で変えてもいいかもしれません。
次に、スキャン面を両面にするか片面にするかです。こちらも、はじめは書類ごとに切り替えていましたが、やはり前にスキャンした設定が残っていて失敗したことがあり、今では両面の設定にしています。両面に設定していても裏面が完全に白紙であれば飛ばしてくれます。確かに、少しでも裏面に文字が入っていればスキャンされて残ってしまいます。しかし、後でページごと削除するのはそれほど負担が重くないです。逆に、本当は両面ほしいのに片面でスキャンしてしまったことに気づいた場合、また最初から全部スキャンし直さなければなりません。こちらの方が時間と手間の大幅なロスになります。ですので、おすすめは両面の設定です。
そして、精度は1番いい、エクセレントにするのがおすすめです。確かに、通常スキャンの飛ぶようにスキャンするスピードと比べると遅く感じます。しかし、勉強の土台として何度も見る以上きれいな方がストレスが溜まりにくいと思います。また、前述の、カラー自動設定による文字の色の濃さが異なりうる点もこちらの精度を上げることでなるべく見やすくできるかもと考えたからです。ただ、性格にもよると思います。私は細かいところも気になる方なので、いまスピードを優先してスキャンしたけど後でやっぱりきれいな方がいい、と思い直してエクセレントでスキャンし直したくなりかねないと思ったので、最初からエクセレントにしました。これはご自分の性格などから判断してもいいかと思います。
ということで、まとめると、おすすめ設定は
通常/継続の2種類のモードを作り、簡単に選択できるようにして、それぞれにつき、
- カラー:AUTO
- 両面
- 精度:エクセレント
を設定する事、となります。
スキャン後のデータ転送先を設定
スキャンしたデータの転送先を予め設定することもできます。
画面上部のメニューバー(通称アプリケーションメニュー)の「ScanSnap Home」と書いてある部分をクリック>「環境設定」>保存先フォルダを選択、で保存先を選択できます。私は「スキャン」というフォルダの子フォルダとして「スキャン後」「OCR後」と作り、スキャンしたデータは「スキャン後」に自動保存されるようにしています。
はい、これでスキャンの準備はできました。実際にスキャンしていきましょう。
実際にスキャンする
1回の差し込みで完結するか継続して差し込むかを選択してスタート。PCも立ち上がっていてPCとwifiか有線かでネットワークがつながっている必要があります。つながっていないとスキャンが始まりません。
あとは何か作業でもしながらスキャンされ終わるのを待つだけです。タイミングを見て次々とスキャンする書類を差し込んで行きましょう。
今回も読んでいただきありがとうございました。
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