あなたの起業は大丈夫?起業のときに注意したい3つの落とし穴

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皆さんの中には、いつか自分も起業したい、と思われている方も少なくないのではないでしょうか。

ただ、起業への道にはいくつか、落とし穴のようなものもあります。

私自身が起業前は疑問に思ったけど、今となってはこうだ、と思うことを書いてみたいと思います。「知ってるよ〜」というところはどんどん読み飛ばして下さい。

この記事はこんな方にオススメです
  • いつか起業したいと思っている
  • 起業の際の落とし穴を知って避けたい
  • 友人と起業しようか悩んでいる
  • 起業資金の準備の仕方について悩みがある
  • 起業ノウハウを学ぶための有料教材・塾・コンサルなどが気になっている
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目次

友人との起業はおすすめできない

友人や仲の良い人たちと起業しようと考えておられる方もおられるのではないでしょうか。でも、結論から言って、友人や仲の良い人たちとの起業はおすすめできません。理由は次のとおりです。

  • 厳しいことが言いにくい
  • 今までの関係ではいられなくなる
  • 意思決定のスピードが落ちる
  • 感情的に甘えが出てくる
  • 分かれる際の感情のひと悶着

詳しく説明していきます。

厳しいことが言いにくい

まず、友人と起業すると、お互いに厳しいことが言いにくくなります。

完璧な人間はいません。また、全てにおいて完璧にこなせる人間もいません。どうしても、不十分なところが出てきたり、サービスとして届けるにはこれくらいのレベルには達してないと、とか、ここを直してほしい、などというところも出てくるでしょう。

そんな時、友人関係と仕事とを完全に区別できるならいいですが、それぞれが魂を込めて真剣に仕事をした結果であればあるほど、感情や思いがこもってしまいがちです。友人と共同でやるならなおさら思いはこもるでしょう。そんな仕事の成果に対して、「ちょっとここを直して」、と等の改善点を指摘されると、つい、自分を否定されたように感じたり、自分は足手まといになっている、と感じたりなど、どうしても何らかの感情が浮かび上がって来るのではないでしょうか。

そして、例えば、一度、仕事の指摘に対して感情的な反応が返ってくると、次にフィードバックをするときは、より注意しようと思ってしまうかもしれません。そして、この程度までは言えるけどこの程度まで言ったらちょっとまずいな、と、相手の感情を必要以上に織り込んでフィードバックするようになったりすることも考えられます。それを繰り返す結果、どんどんと本当にいうべきことは先送りになっていく、なんて展開も想像できるのではないでしょうか。

仕事と感情とを切り離せ、というのは、魂を込めて真剣に仕事をやっている時ほど難しいものです。

お互いが真剣にやるからこそ生じる悲劇、とも言えるかもしれません。

今までの関係ではいられなくなる

こうして仕事の関係が友人関係に割って入ってくると、それまでの人間関係ではいられなくなるだろうな、と想像できませんか?

今の友人関係は、お互い、知らなくていいことは知らない、とか、不必要にお金や仕事が絡まないからこそ気楽に付き合える、という面もあるのではないでしょうか。

それが、お互いの見えなかった欠点を知り、お金や仕事も絡み、言いたくないことも言う、あるいは、言いたいけど言えない。色んな感情が渦巻いていくであろうことは想像できますよね。

もちろん、それがお互いをより深く理解し合えるきっかけになるかもしれません。ただ、私は現時点では、そんなリスクの多いことに賭けて大切な友人を1人失いたくはありません。

意思決定のスピードが落ちる

1人でやるよりも2人で合意して進めていく、なんてなったら、意思決定のスピードが格段に落ちることは容易に想像できるのではないでしょうか。

1人でやるなら、頭の中で考えて「方向転換しよう!」と思ったらすぐ行動に移せます。

でも、友人と一緒に起業した場合、友人に理由を説明して、理解してもらって、同意を得て、という、プロセスが少なくとも入るでしょう。さらに、友人がそれまで進めていた仕事を無駄にする、という苦しい結果になるかもしれません。友人から文句の一つもでるかもしれません。「今までの自分の仕事は何だったんだ!さっさと言ってくれよ!」と。仮に、文句を言わない、よく出来た友人の場合でも、何らかの虚無感は感じるのではないでしょうか。そして、次の仕事へのモチベーションが落ちてしまう可能性もあります。

あるいは、友人の理解を得ることが出来ず、方向転換を認めてさえもらえないかもしれません。そうすると、お互いが不満を抱えたまま、一つの船に乗り続けることになります。

感情的に甘えが出てくる

これが起業で致命的だと思うのですが、感情的に甘えが出て、お互いがお互いに依存する、という状態になる可能性がある、ということです。というか、お互いに頼りたいからこそ一緒に起業するのではないでしょうか。

1人ではうまくやっていく自信はない。でも、今のままじゃいけないと思うから起業したい。あの人と一緒にやればお互いの欠点を補ってやっていけるだろう。あの人だったら仕事をとってきてくれそう。あの人だったら資金をたくさん出してくれそう。などなど。

たしかに、自分には不十分な点がたくさんありすぎて、ビジネスの荒波の中ですぐに消えてしまう様に思えるかもしれません。誰かと一緒にやれば、ちょっとは強くなれるかも、と思うかもしれません。

でも、起業でいちばん大事なのは、自主独立の精神なのに、始めからお互いに頼り切っているようでは、なんだか気持ちの面で心もとないな〜、なんて思ってしまうのです。

分かれる際の感情のひと悶着

そんなこんなで、別れを迎える時が来たとします。分かれる時、スムーズに別れられるでしょうか?どちらが会社や事業を引き継ぎ、どちらが出ていくか。追い出される方が悔しいと思う場合、見切りをつけて出ていかれる場合、色々あるでしょうが、感情的にかなり揺れ動きそうなのは想像できますよね。

どうしても一緒にやりたいと思うなら?

それでも、どうしても一緒にやりたいと思うのなら、それぞれが独立の企業・個人事業主として独立して、プロジェクト単位で協力する、という方法が考えられると思います。

それぞれが個人としてしっかり立った上で共に働く方が、お互いやる気も稼ぐ力も伸ばせますし、対等に自己責任で運営できるので、共同経営よりは共倒れしにくい強いチームになると思います。

どこかのタイミングで、お互い合わないな、となったらやんわりと離れることも出来ますしね。

ただ、現時点では、私は自分ではうまくいくとは思えないので、友人と共同でやるのは気が進みません。あくまで、可能性としては考えられるけど、実際は机上の理論通りうまくいくのかな〜と思っています。感情が絡みますからね。友人が、「自分の事業の、どうしてもこの部分だけ助けて!」と言ってきたら部分的に助けるくらいかな〜、というくらいの感覚です。

出資を受ける起業はおすすめできない

「起業資金、どうしよう!?」起業を考える人が、一度は考える問題なのではないでしょうか?

起業資金に関して、昔からよく言われているのが、出資を受ける、ということ。そして、最近良く見かけるようになってきたのが、クラウドファウンディングで出資を募って事業を始める、ということ。

皆さんは、この両者に関して、どう思われますか?

現時点で私が考える結論としては、「起業初心者にはどちらもおすすめできない」です。

理由は次のとおりです。

  • 会社の所有権を他人に渡すと後々のトラブルの危険
  • 資本金くらいは自分で準備
  • 支出の最適化をしておいたほうがいい

会社の所有権を他人に渡すと後々のトラブルの危険

会社の所有権を他人に渡すと後々のトラブルの危険があります。理由は次のとおりです。

皆さん、会社は誰のものだと思いますか?倫理的な面は置いておいて、現代社会の中で最終的な紛争解決を公式に担っているのは裁判所です。裁判所で基準とされるのはまずは法律です。法律上は、会社の所有者は株主です。

代表取締役って?

代表取締役は?社長って一番偉いんじゃないの?って思う方もおられるかもしれませんね。でも、代表取締役は簡単に言えば、会社から経営能力を見込んで委任された、経営のプロフェッショナル、という位置づけなんです。貴族が、有能な人を見込んで経営の専門家として使うイメージです。

もうちょっとざっくりとファンタジックに言えば、会社って、ファンタジーに出てくるランプの精みたいな、いわば架空の人格を持つ存在と考えてもらったらわかりやすいと思います。

ランプの精(会社)は実体がないから、自分では何も出来ない。そこで、ランプの精(会社)はこういいます。
「わしは実体がないから動けんのじゃ。
経営能力のあるお前達に変わりに動いてもらいたい(取締役)。
特にお前は経営能力抜群じゃのう。他社との取引はお前がわしの代わりにやるんじゃぞ(代表取締役)。
みんなで話し合ってしっかり会社を経営するんじゃぞ。代表取締役が変なことしないか、みんなで見張っておくんじゃぞ(取締役会)。
決してわしを裏切っちゃいかんぞ(競業避止義務など)。」

とまあ、法律が想定している典型的な会社と代表取締役や取締役との関係はこういう感じのイメージです。

別の表現をしますと、こんなイメージです。

株主 「会社は私のもの♪出したお金はパーになるリスクを負う代わりに、儲かったら分け前を頂戴ね♪」

会社 「架空の存在。体がないから動けない。代表取締役よ、有能なお前たちに任せる。頑張れ!」

代表取締役 「高度な経営能力を生かして会社の体の一部として会社のために頑張る!」

という感じの役割分担です。株主は金と口を出し、代表取締役は頭と体を使う、と。

いくら、代表取締役が声高に「会社をここまで大きくしたのは私の才覚のおかげだから会社は私のもの」と言ったって、株主であるかどうか、株式をどれだけ持っているかで会社をどれだけ所有していると言えるかが決まってしまうんです。会社にどれだけ貢献したか、とか、そういう基準では決まりません。あくまで、株式をどれだけ持っているか、で決まります。株式を過半数持っていれば〇〇できる、とか、3分の2以上持っていれば〇〇できる、とか、色々できることには違いがありますが、基準は株式を持っている数(持株数といいます)という点では変わりありません。

残酷なものですが、この事自体は今の資本主義の世界では当たり前の前提です。野球をやるときにどんな守備位置があって何人のメンバーがいて、というくらいの基本ルールです。何より、大航海時代から人間が歴史を通じて株式会社という仕組みを作り、色々と形を変えながら、いろんな負の歴史をも経験しながら現在の制度に今のところなっています。会社法は改正が激しいので、今の形も数年後には変わっていくかもしれませんが、少なくとも基本のところはイメージだけでも抑えておきたいものですね。

資本金くらいは自分で準備

起業の資金くらいは自分で準備したいものです。

資本金は、現在は1円でも会社設立出来ます。でも、それでは信用もないので、一般的な目安として、合同会社であれば50万円、株式会社であれば300万円と言われます。ですが、業種にもよります。自分の頭脳と技術だけで稼げる業種であれば株式会社でも100万円とか数十万円だったりでも良かったり。資本金って、実際に会社にあるお金とは殆どの場合一致しないので、そんなに重要でなかったりします。

でも、かつては株式会社は資本金1000万円以上、有限会社は300万円以上とされていた時代もありました。それが、2006年5月に施行された会社法で廃止され、現在のように1円でも会社設立できるようになったんです。

この様に、資本金のハードルは低くなっています。これくらいの資金は自分で準備できるような生活習慣は身につけておきたいものです。

支出の最適化をしておいたほうがいい

起業を目指すなら、会社から給料をもらっているうちに、支出の最適化をしておいたほうがいいと思います。

なぜなら、支出の最適化をすることによって

  • 開業資金を貯めることができる
  • 開業後の生活資金を抑えられて生き延びられる期間が伸びる
  • 支出の最適化は再現性が高いため、達成感を確実に得られて自信がつく

という、一石三鳥の効果があるからです。

生活資金を抑えられれば開業後に生き延びられる期間が伸びます。それだけでなく、不本意な仕事を断ることができる、という、より自由な働き方にも繋がります。

また、支出の最適化、つまり節約は、適切に実行さえすればある程度誰でも同じような結果を得ることができるという、再現性の高いものです。開業して稼げるかは不確実ですが、少なくとも支出の最適化は確実にできることです。確実にやればできることは早めに抑えておきたいものです。

どうしても資金が必要なら?

私は開業資金ぐらいは自分で準備しておいたほうがいいと思う方ですが、どうしても資金が必要ならば、創業融資制度などを活用して資金を借り、自分だけが出資して株主となる、という手段もあるにはあります。というか、商工会議所などでやっている起業セミナーなんかに行くと、創業融資の受け方、などを力を入れて説明されることもあるかもしれません。ですので、一般的にはごく普通の起業のやり方だと思います。

事業によってはある程度の資本金が必要な事業もあるので、どうしても必要であれば融資を受けて自分だけが出資して株式を100%自分が持つという形の方が、他人から出資を受けるよりはいいと思います。

融資を受ける、というのは、会社外の人にお金を借りる、ということです。「お金を借りるってリスクあるんじゃないの?」と思われる方もおられると思います。

そうです。利子は返さないといけません。

ただ、日本政策金融公庫や各市町村や都道府県によっては比較的低金利の創業時融資制度を準備してくれていたりします。利用するのであればこのような公的機関の創業融資制度を利用しましょう。

また、たしかに、「出資者に株主として出資してもらった場合は利子は発生しないから利子分が浮くんじゃないの?」と思う方もおられるかもしれません。確かに、株主として出資してもらった場合は借金をするわけじゃないので、利子が発生しません。また、会社が稼げなくて潰れた場合でも、法律上は株主は出資したお金を諦めるしかありません。

でも、代わりに、利子とは比べ物にならない大きな権利である、会社の所有権の一部を渡すことになります。せっかく自分たちで頑張って会社を軌道に乗せたのに、持っている株式の割合によっては起業家の首根っこを押さえられて会社の儲けを持っていかれる、という事態も起こりかねないのです。

株式を自分が100%持つと何がいいかというと、会社の持ち主は自分ひとりですので、会社が大きくなっても揉め事が起こりません。他人に出資してもらう場合は、出資するときはいい顔をしていても、会社が成長するにつれ、話が違う、ということにもなりかねません。

出資よりも融資で!会社の株式は自分で100%持ちましょう。

高額な情報商材・塾・コンサル等は不要!

稼ぐためのノウハウを教えます!というような高額な情報商材・塾・コンサル等は不要だと思います。というのも、開業したての頃は資金も潤沢にありません。どこに資金を投資するかといえば、他人から学ぶことよりも、自分で行動して失敗も何もかも経験しながら学ぶのが資金効率という点から見て効率がいいと思うからです。

自転車に乗ることが出来た時を思い出してください。乗り方を説明してもらっただけでは、うまく乗れませんよね。世の中には言葉では伝えられないことがたくさんあります。

もちろん、その方が真摯にこれまでの経験からひねり出した叡智を集めてわかりやすくして、困っている人の問題解決になればと適正価格で販売しておられるケースもあると思います。ですので、コンサル・情報商材・塾等という仕組み自体が悪いわけではないと思います。

ただ、学ぶことと実際にやることとの間には大きな隔たりがあります。実際にやることの方に資金も時間も使うべきだと思います。

また、たしかに、全くの知識ゼロでは何も出来ません。

でも、ネットで検索したり、You Tubeを見たり、本を買ったりなど、もっと有効に資金と時間を使える手段があるはずです。

ただ、資金効率の問題なので、十分稼げるようになって、より専門的な知識を得たい、などと思う場合もあるでしょう。自分で1から学ぶよりも時間も節約できるかもしれません。そんなときには自分の実力も高まり、不相当に高額なものも見分けられる判断力がついているでしょうし、自分に必要なものの見極めもできるようになっていることでしょう。

この様に、場合にもよりますが、少なくとも起業当初の資金が限られた状況では高額な情報商材・塾・コンサル等は不要だと考えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。初めての起業の場合、色んな手続もしないといけませんし、わからないことだらけですし、大変ですよね。稼げるかも未知数ですし、誰かに頼れたら頼りたい、とか思ったりしますよね。たしかに、本当に親身に助けてくださる方もおられるのは事実です。

でも、世の中には、そのような不安につけ込んで食い物にしようと狙っている人達もいることもまた事実です。また、最初はそのような悪意はなくても、時が経つうちに意見の相違が起こったり、心の中の悪魔の囁きといいますか、そういうのに負けてしまう方々もおられると聞きます。

また、世の中には、いくら準備してもうまく行かないことだってあります。

でも、もし可能な限り避けられる落とし穴があるのなら、避ける方法を知っておいてもいいよね、ということでこの記事を書きました。

あくまでこの記事は起業したばかりの私の現時点での意見です。皆さんの人生は皆さんご自身で形作っていくものです。私の見解も間違っている恐れもあるし、私の価値観が多分に入っている意見です。

ぜひ、皆さんが私のこの意見を鵜呑みにせず、たたき台にして、皆さんらしい起業に向けて準備を進めていただければと思います。

読んでいただいてありがとうございました。この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

おまけ

開業届作成

開業届の作成は、今の時代は専門家の力を借りずとも自分で無料でできますよ〜。

確定申告

私は開業届はFreeeで作りましたが、確定申告はMFクラウド会計でやっています。身近でも、確定申告にFreeeを使っているけど、使いたい機能が不足しているので乗り換えを検討しているという話を時々聞きます。ですので、これから始める方にはMoney ForwardクラウドのMFクラウド会計をお勧めします。

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会社設立のための書類だって作ろうと思えば自分で作れる時代になってきました。

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