全裸監督見終わりました。*ネタバレ含みます

映画・ドラマ

ネットフリックスの「全裸監督」、皆さんはもう見ましたか?私は全8回、見終わりました。

時代を切り開く、村西監督のエネルギッシュさが印象的でした。

この映画を見て思ったこと

  • 情熱が1番大事。
  • 偽りよりも本物を!
  • 超えてはまずい一線がある

以下、詳しく書きます。

情熱が1番大事

主人公の村西とおるさんは、始めは英会話教材の営業のサラリーマンからのスタートでした。売り上げの悪い営業マンでしたが、売上トップの先輩から習い、売上をグングン伸ばしていきます。そして、その売上の技術を使い、エロ系の商品を売ったところ、ものすごく売れます。そこで村西は「エロは儲かる」と確信し、エロ系の商品を販売。トラブルも起きますが、次々と情熱的に乗り越えて行きます。その乗り越え方が、裏社会なども絡んでハラハラするのですが、なんとか乗り越えていくのです。その根本には、まず村西とおるさん自身の性欲への強い欲求、そして社会で隠されてはいるものの強く感じる他の人々の性への欲求についての確信があったようです。

この映画をみて感じさせられるのが、世間では性は、恥ずべきもの、公の場で語ってはいけないもの、みんな興味ないそぶりをして日常生活をしているものとして扱われている。警察も一定以上のラインを超えたら取締りの対象としている。けれど、大人たちだって、年頃の子供たちだって、本当は興味があって、見れるものなら見たり感じたりしたいものなんだ、という事が、ユーモラスに上手に描かれています。

そんな、ある種、恥ずべきもの、隠すべきものに、正面から情熱を持って取り組む。社会的、経済的にどんな困難があっても、情熱を持って解決の糸口を探り、突破していく。そんな情熱的な姿に、自分まで鼓舞されるように思えました。

偽物よりも本物を!

ストーリー全編を通して立ちはだかる敵的存在が出てきます。業界のドン的存在で、時に業界のルールさえ作ってしまうほどの大物です。村西の実力を見て、傘下につけようとしてきますが、村西がそれを拒否すると一転、村西を潰しにかかります。それを村西は色々な事をして乗り越えていくわけですが、その根底にある戦いというのは、偽物vs本物の構図です。

エロ系の業界では、日本では、本であればボカシをいれたり、映像であれば演技や演出、編集によってあたかも本当の行為であるかのように見せた作品を作るという習慣であり、暗黙のルールであったようです。たしかに、それはある意味、出演者の体や名誉を守る為、必要な規制であり、やむを得ない嘘だと思います。法のルールや適用自体がそうなっていた訳ですから、警察などの取締りもそれに沿って動く訳です。社会的なスジで言えば、そのルールや運用を変えたいのであれば、世論に訴え、有権者の声を動かし、国会を通して新たな法律を議論し、作り、社会に新しいルールが浸透していく、という手順でいくのが民主主義社会での正当なルールの変え方です。

ところが、村西監督は、そのルールが人の本来の性の姿を偽って伝えるものである、として、自分こそは本当の性の姿を伝えようと、既存のルールを逸脱する作品を作ります。これは荒野を1人で進むような、勇気ある決断だった、って事が映画からよく伝わります。そして映画から伝わってくるのは、村西監督は自分の心から望む物、本物を追求したら、たまたまルールが通せんぼしていた、のであって、ルールを破りたくて破ったわけではない、という事がわかります。むしろ、村西監督が進もうとする方向が自分の地位を脅かす事を恐れた既存の業界の大物が、村西監督を陥れる為の罠のような感じで、ルールを作り、村西監督を陥れる大義名分を手に入れようとしていた、という事です。

これはエロ系の業界の映画ですが、もしかするとこういう、既存の業界の大物vs革命的新人、のような展開でよくある話なのでは?と思ってしまいます。そして、マスコミや公権力は当初は既存の業界の大物を擁護するような方向になりがち、という事は容易に想像が出来るかと思います。なぜなら、既存の業界の大物はマスコミなどの大口スポンサーだったりするので、マスコミにとってはどっちに味方するかがそれこそ日々の収入に関わって来る訳です。確実に収入を運んでくれる既存の業界の大物に味方しますよね。また、公権力も、法というルールに従って動くのが建前です。法は、議案の作成、提出、国会による議論、制定という手続きを経て制定、改廃される訳ですから、どうしても、時代の最先端とのタイムラグは生まれます。ですから、法を適用する機関である警察などの公権力も、古いルールに従わざるをえなくなる、従うのがむしろ正義である、となるのが通常です。

この点で思い浮かんだのが、フジテレビvsホリエモン率いるライブドアの争いです。当時、マスコミではホリエモンは異端児、悪者扱いでした。金目当ての敵対的買収を仕掛けた、そんなイメージを持っていました。では、実際はどうだったのか。ご興味のある方は、調べてみて下さい。

話はそれましたが、村西監督が、偽物よりも本物を!という情熱から、色々と破天荒なチャレンジをする様が描かれています。村西監督のハチャメチャさも、本物を求める真摯な、命をかけた探究心から来ていたんだろうな、と感じさせられました。

超えてはまずい一線がある

村西監督の、命をかけた本物を求める姿勢に感嘆する一方、ある人物が堕ちていく様も描かれています。彼は、越えてはならない一線を越えてしまいました。薬物に手を染めてしまっていたのです。薬物の注射を打っているシーンを見た瞬間、「ああ、この人はもうダメだ」と私も思ったのを覚えています。薬物には強い依存性がある事、摂取者の心も体も社会的関係もボロボロにする事、闇の勢力の資金源になりうる事、などから、摂取は断固として拒否すべきものです。

物語の中でも、しばらく後、彼は村西チームから決別を告げられてしまいます。その時、私は悲しい反面、ほっとしました。なぜなら、薬物摂取者がチームにいてはチームが崩壊してしまうから。どんなに長年このチームを支えてきたとしても、越えてはいけない一線を越えてしまった人物とは、もう、仲間ではいられない。村西監督は、辛かったであろうけど、リーダーとして、しなければいけない決断をしっかりとしました。村西監督は、ポルノに関するルール違反は数々やってきて、アメリカの法律にもふれて懲役刑までくらうほどでした。一見、無法者に見えます。だけど、人としての道を踏み外す事はなかった、人としての節度のある改革者だった、といえます。

まとめ

この物語では、村西監督の情熱とルール無視の無鉄砲さが目立ち、それが痛快でもあります。けれど、なんでもかんでもルール違反をしていたんじゃない、人としての本質を歪めて商品にする、その不自然さ、それに抗い、人の本質に向き合い、追求していった、そういう、真摯な求道者的な村西監督の本質に触れる事ができました。そして、情熱を追求する時に、どんな障害に打ち当たりがちか、そんな事も垣間見させてくれた作品でした。

この作品はネットフリックスという動画視聴サービスのオリジナル作品です。ネットフリックスでしか見る事が出来ないので、ご興味のある方はネットフリックスでご覧下さい。現在は最安プランで月額800円です。私は見てよかったなと思っています。

読んで頂きありがとうございました。

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