この記事では、DaVinci Resolve 16を使う際にカット編集を高速化できるキーボードショートカットの設定について紹介します。
突然ですが、皆さん、DaVinci Resolve(ダビンチ・リゾルブ)という動画編集ソフトって、ご存じですか?
YouTubeで知ったのですが、無料なのにかなり高機能とのこと。超有名なAdobe Premiere ProやFinal Cut Proだと、ソフトの導入にお金がかかるので、動画編集でお金が稼げるかどうかわからない初心者にとってはハードルが高いですよね。それに対して、DaVinci Resolveは無料です。初心者が動画編集の世界に一歩足を踏み入れるにあたって無料という点はとても魅力的です。
ところが、早速ダウンロードして使ってみると壁にぶつかりました。いろんな機能がありすぎて初心者には何が何だかわからないのです。一番時間を食うのがカット編集です。
そこで、初心者でもカット編集がサクサクできるよう、基本となるキーボードショートカットをカスタマイズしてみました。DaVinci Resolveを使う前に、Adobe Premiere Proの無料期間7日間を利用して動画編集の基礎を勉強したので、Adobe Premiere Proっぽいキーボード配置になっているかもしれないのでご了承ください。
キーボードショートカットの出し方
上部にずらっと並んでいるメニューの一番左にある「DaVinci Resolve」をクリック>「キーボードのカスタマイズ」をクリックすると、キーボードのデザインが出てきます。右中ぐらいに「検索」となっている検索窓があるので、ここに操作名の一部を入力すれば候補が出てきます。
DaVinci ResolveとPremiere Proの操作名が違いすぎる
DaVinci ResolveとPremiere Proの操作名が違いすぎるので、Premiere Proの練習動画で学んだ操作名で検索しても、とんちんかんなものが出てきたり、そもそも何もヒットしなかったりということがありました。ですので、以下の記事にはDaVinci ResolveとPremiere Pro、それぞれの操作名を載せておいたので、コピペするなりして使って頂ければ、キーボードショートカットの設定が短時間で済むと思います。
編集モードの切り替え
まずは編集モードの切り替えのショートカットです。
- Vボタン:ノーマル編集モード(Premiere Proでいう、選択ツール)(ノーマル編集モードの初期設定: A)
- (Vの初期設定:トリム>最も近い編集点を選択)
- Cボタン:ブレード編集モード(Premiere Proでいう、レーザーツール)(ブレード編集モードの初期設定: B)
操作名がDaVinci ResolveとPremiere Proとで操作名が全然違うので苦労しました。用語を共通化して欲しいものです。
Vボタンで選択モードに、Cボタンで素材を切り分けるモードになります。カット操作の基本中の基本のようです。Cはcut(カット)のC、と覚えています。Vは何の略なんでしょう?単にCの隣にあるからなんでしょうか?まあ、とにかくつべこべ言わず覚えてしまいましょう。
ただ、私の場合、設定しても、まだ初心者なのでうまく使いこなせずマウスで操作したりしていました。ブラインドタッチを身につける大切さがわかります。
ちなみに、Vボタンは、初期設定で、「トリム>最も近い編集点を選択」に割り当てられています。警告が出ますが、割り当てる、を選択し、最も近い編集点を選択、にある、「V」を削除しましょう。
爆速!リップル削除の設定
これが一番この記事でお伝えしたい、カット編集を爆速化するキーボードショートカットの設定です。
- Eボタン:レイザー(Premiere Proでいう、編集点を全てのトラックに追加)(レイザーの初期設定:⌘B)(Eの初期設定:トリム>再生ヘッドの位置まで編集点を移動)
- Wボタン:トリム>リップル>先頭を再生ヘッドの位置へ(Premiere Proでいう、前の編集ポイントを再生ヘッドまでリップルトリミング)(トリム>リップル>先頭を再生ヘッドの位置への初期設定:⬆️⌘[)(Wボタンの初期設定:トリム>ダイナミックトリムモード)
- Rボタン:トリム>リップル>末尾を再生ヘッドの位置へ(Premiere Proでいう、次の編集ポイントを再生ヘッドまでリップルトリミング)(トリム>リップル>末尾を再生ヘッドの位置への初期設定:⬆️⌘])(Rボタンの初期設定:クリップ>クリップの速度を変更)
この設定にすると、左手の真ん中3本の指(人差し指・中指・薬指)でリップル削除ができるようになります。
基本の手順としては、EとWを使います。
- 再生しながら、ここから先は削除したいというポイントに来たら、Eボタンを押して切れ目を入れる(=編集ポイントの点を打つ)。
- 再生していってここから先は残したいというポイントに来たらWボタンを押す。と、その時点からさっきの編集点までがリップル削除されて前に詰まる。
- Lボタンを押して再生
- 1-3を繰り返す
このような操作で連続してカット編集ができます。
Rボタンは、今いるポイントからクリップの最後まではもういらない、といった場合に使えます。Wボタンが前を削除するのに対して、Rボタンは後ろを削除するイメージですね。
この操作でカット編集作業が格段に早く楽しくなりました。
ちなみに、Premiere Proの初期設定だと
- 前の編集ポイントを再生ヘッドまでリップルトリミングで使うショートカットキーはQ
- 次の編集ポイントを再生ヘッドまでリップルトリミングで使うショートカットキーはW
と割り振られていますが、この初期設定のままだとQボタンは小指で操作することになるので使いづらいです。ですので、上記のように真ん中3本の指で操作できるよう、キーボードショートカットを設定し直しました。
拡大・縮小
編集画面を拡大縮小させるのにいちいちマウスでツールバーを操作するのは実は案外時間を無駄にしています。
そこで使えるのが、この設定です。
- Dボタン:拡大(Premiere Proでいう、ズームイン)(拡大の初期設定:⌘+、⌘=)(Dボタンの初期設定:クリップ>クリップを有効化)
- Fボタン:縮小(Premiere Proでいう、ズームアウト)(縮小の初期設定:⌘-)(Fボタンの初期設定:タイムライン>マッチフレーム)
この設定だと、先ほどのW,E,Rから指を1段下にずらして、中指と人差し指でできるので、拡大縮小をしながら先ほどのリップル削除ができてとても効率的です。
その他デフォルトの初心者必見ショートカット
DaVinci Resolveにデフォルトで設定されていてご存じの方も多いであろう、初心者が覚えておくと超便利なキーボードショートカットはこちらです。
- Lボタン:再生(Premiere Proでいう、再生)
- Kボタン:停止(Premiere Proでいう、停止)
- Jボタン:逆再生(Premiere Proでいう、戻る)
- Command(Ctrl)+S:プロジェクトを保存(Premiere Proでいう、保存)
- Command(Ctrl)+Z:取り消し(Premiere Proでいう、ひとつ前へ戻る)
Command(Ctrl)というのはMacならCommandボタン、WindowsならCtrlボタン、という意味です。
L,K,Jの設定は、動画編集初心者の私からしたら「なんて便利なんだろう!」と思いました。これはちょうど右手の真ん中3本の指で操作する配置になっています。
まとめ
いかがだったでしょうか。キーボードショートカットも一気に覚えようとしても覚えられないので、使う頻度の高いものから徐々に覚えていくのがいいかな、と思っています。
ちなみにDaVinci Resolveはこちらからダウンロードできます。
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/
あと、初心者の私でもわかりやすく学べたのはこちらの動画です。
こちらの動画はAdobeのPremiere Proを使っています。無料お試し期間が7日間あるのでその期間のうちにこの動画を見ながら試してみるのもいいと思います。
この記事が、無料の動画編集ソフト、DaVinci Resolveを使ってみようと思っておられる初心者の方に、少しでも役立てば幸いです。
読んで頂いてありがとうございました。
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